何を基準に判断するか

2014年2月11日

戦国武将に小早川隆景がいます。ウキペディアによれば、「毛利元就の三男で、・・・毛利氏の発展に尽くした。・・・特に豊臣秀吉の信頼は厚く、事実上毛利家の統率者であった」とあります。リーダーとしての資質が優れており、どの決断も見事であり、彼の存命中は毛利家は安泰であったといわれています。

 

隆景の的確な判断を不思議に思った黒田長政(現在NHKの大河ドラマ「黒田官兵衛の長男」)がその秘密を尋ねました。隆景は「別に仔細はない。長く思案して遅く決断するだけ」と答えました。その回答を隆景の謙遜と見抜いた長政は更に、「分別に肝要なことはありますか」と聞きました。隆景はこの質問に反応し、「それはある。分別の肝要は仁愛です。仁愛なき分別は智が巧みでも皆誤り」といい「(仁愛で判断すれば)万一、当らざることありとも遠からず」と述べたそうです。

 

インターネットで昨年読んだある記事によれば「自分の利益になる言動をする人よりは、他愛の言動を行う人のほうが幸せになる」とありましたが、隆景の決断に基準は似ているように思います。自分の利得だけで物事を決めるときは、一見特に見えても、見込みが外れたときには大きな不利益が襲ってきます。「生き馬の目を抜く」ほどの厳しい時代を生きていた隆景が、決断をする基準に「仁愛」を挙げているのは非常に興味深いと思います。

 

話は現代に戻りますが、「マッチング(組み合わせ)理論」でノーベル経済学賞を受賞したアルビン・ロス博士は、教え子が結婚するときに、長く幸せでいられる法則として、「配偶者より幸せになるな」と助言しています。示唆に富む言葉だと思います。「相手をより幸せにするように勤めなさい」というでしょう。これも隆景と共通点がありますね。自分のことよりも、まずは相手の幸せを考えるということでしょう。

 

イエス様は、最も大切な掟(おきて)は何かと尋ねられたとき、「『あなたの神である主を愛しなさい。』第二の掟はこれである。『隣人を自分のように愛しなさい。』この二つにまさる掟はない。」と仰いました。良い決断の出来る秘訣、相手を幸せにする秘訣、結局それが回りまわって自分を幸せにする秘訣、それは「まず相手のことを第一に考えてあげること」のようです。