卒業生への言葉 校長 小谷仁

2014年3月18日

卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 

皆さんは、三育学院サンタクララ校小学部・中学部での学びを無事修了しました。皆さんの先輩たちがそうであったように、三育学院を卒業したことを誇りにして、自信を持ってこれからの人生を歩んでください。

 

2012年にノーベル賞を受賞した山中伸弥教授が述べた言葉を思い出しています。それは「一つの成功は、無限の失敗の上にある」というものです。実際、生物や医学の研究というのはとても地道なものです。試験管数百本に、一つだけ条件を変え、他の全ての条件は同じという設定で、実験結果を調べます。何年研究しても成果がでないこともあります。成果が出ても、実用に耐えないものが生まれることもあるでしょう。例えば、ある企業では、新種のキノコを作っているのですが、毎年数万という新種の株を作り出し、実際市場に出せるのは、一つか二つなのだそうです。これは壮大な無駄なようですが、これらの失敗があって、初めて成功が生まれるのです。

 

皆さんは、これから高校、大学、そして社会へと歩んでいきますが、勉強や仕事が上手くいかなかったり、人間関係が難しくなったり、なかなか自分の思うようにことが事が運ばないときもくるのではないかと思います。実は、誰にだってそういう時があります。むしろそういうときの方が多いのです。自暴自棄になって、誰もわかってくれない、あの人が悪い、社会が悪い、環境が悪いと、責任をそして鬱屈を外に向けたくなるときがあるかもしれません。

 

でも、思い出してほしいのです。「一つの成功は、無限の失敗の上にある」のだと。失敗が悪いのではありません。成功するまでやらないのが悪いのです。途中で諦めるから達成できないのです。勉強にも人間関係にも、そして全てのことに、忍耐が必要です。諦めないことが大切です。世の中で成功している人の人生を見れば、必ず苦労した影の部分があるものです。

 

最近、ある研究論文を読みました。題は「青年期および成人期における忍耐力と失敗懸念に関する研究」です。結論だけを引用しますが、「大学生から老年期に至る成人男女を対象として分析した結果、失敗を恐れる気持ちや、失敗したことをくよくよ考えるといった『失敗懸念』の傾向は、男性よりも女性の方に強い傾向がみられ、発達的変化の視点からは、青年期に最も強く、加齢に伴って弱まっていく傾向がみられた」ということです。失敗を重く考え、諦めてしまう傾向は女の子に強く、しかも青年期が最も強いのです。つまり、皆さんの人生にとって、これから入っていく青年期を無事に乗り切ることがとても大切なことなのです。皆さん、失敗や挫折は当たり前だと考えてください。将来を見据えて、粘り強く未来を切り開いていただきたいと思います。

 

聖書には次のような言葉があります。「忍耐によって英知は加わる」(箴言14:29)「成功する人は忍耐する人」(箴言19:11)

私たちは知っているのです、苦難(失敗)は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを」(ローマ5:3,4)

 

繰り返される失敗、なかなか上手くいかないときにも失望しないで、よく忍耐して、これからも歩んでください。忍耐は成功と希望を生みます。神様の恵みと導きがこれからも皆さんにあるようにと、教職員一同、お祈りいたします。

 

保護者の皆様、お子様たちのご卒業おめでとうございます。ここに至るまでには、子供たちも努力したと思いますが、保護者の皆さん方の骨折り、ご支援、励ましがあったことを、私たちは知っています。お子様たちの晴れ姿を見れば、今は喜びだけで、そんな過去のことは吹き飛んでいることでしょう。本校で過ごした年月はきっと子供たちにとって掛替えのない思い出になるに違いありません。卒業していった先輩たちと同じように、素晴らしい人生を切り開いていくと信じています。今日は、本当におめでとうございます。お子様たちの将来のために、これからも祈りたいと思います。

 

卒業生の皆さん、最後にもう一度、本日はご卒業おめでとうございます。