人生で一番思い出深い学校となるように・・・。

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三育学院サンタクララ校
校長 小谷 仁

2013年の春、実際にあった話です。 バングラデシュの首都ダッカにある動物園で、飼育係が檻(おり)を開けたままにしていたすきに、ベンガルトラが外へ逃げたのですが、1時間ほど後に、こっそりと戻る騒ぎがありました。 動物園外にいったん出たものの、通りの人混みなどを恐れ、もしくは嫌って、戻ってきたとみられています。 動物園側では、このハプニングの事実をいったん否定しましたが、地元の各紙が、飼育係の写真とともに詳細を報じ事実が明るみに出ました。 このベンガルトラの名前は、力強いという意味の「ビーム」。 檻の外を歩いていたビームを見つけた飼育係は、ショックの余り気を失いました。 檻に自主的に戻ったトラを発見して、動物園側は再度驚いたということです。

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「事実は小説より奇なり」と言われます。 檻の外の人混みを恐れ、もしくは嫌ってトラが戻ってきたというのは、この例に当てはまる面白い話だと思います。 しかし、もしトラの住んでいた檻が居心地の悪いもので二度と戻りたくない場所であったなら、この話はどのような結末を迎えたのでしょうか。 恐らくダッカの市民にとっても、トラ自身にとっても悲劇が起こったことと想像します。

 

海外で暮らしている子供たちには、本校のような補習校や家庭が憩いの場である必要があります。 子供たちは毎日現地校という雑踏の中に踏み出してゆきます。 そこで疲れ傷ついても、帰って行きたい場所・くつろげる場所があれば、彼らは癒され、また新しい冒険に出て行くことが可能です。 本校や家庭が居心地悪い場所になってしまうと、子供たちは行く場所がなくなってしまいます。 子供たち自身も不幸ですが、周りの人々にも不幸な結果を招く恐れがあります。
アメリカでの生活体験が彼らの一生にとって貴重で有意義なものとなるように、本校が「居心地の良い学校」、「行きたくてしかたのない学校」、「人生で一番思い出深い学校」となるように、教職員一同で努力いたします。 彼らが本校で癒されることで、その結果、現地校にも元気に通える力をあげたいものです。

 

校長 小谷 仁